掃除のおばちゃん

 入院してた部屋は4人部屋だったのだけど、他の人が退院したので、ひとりで広い部屋を使った日が1日だけあった。掃除のおばちゃんが来て「あらあら、さびしくなっちゃったわね」と声をかけてくれたので、「毎日、生まれたての赤ちゃんに会えて、ステキなお仕事ですね〜」って、お話した。

「そうなの、赤ちゃんはいいわね、本当に。9人兄弟だから、子どもが大好きなの。毎日、パワーをもらうわ。
 私、卯年うまれなんだけどね…」

「あ、私もです」

「あら〜、そうなの、おんなじでうれしいわ。私、去年は、400人くらいの卯年の赤ちゃんを見たのよ。毎日まいにち、私とおなじ、卯年の赤ちゃん。嬉しかったわ〜」

 それがほんとうに嬉しそうな話し方で、なんだか、いい話聞いちゃったなと、あったかくなったよ。

 妊娠とか出産とかのことで、いろんな考え方があって、苦しい思いや悲しい思いをしてる人がいっぱいいるよね…。ネットとか人の話で聞いて、暗い気持ちになることもしばしば。でも、子どもが産まれるってことは、お掃除のおばちゃんが話してくれたように、とてもシンプルなことなんじゃないかなと思った。なんとなくね。