横浜で打ち合わせ。10年近くサポートしてきて、いまだ、お店のスタッフさんとはお会いしたことがなかったクライアントさんです。最近はLINEで仕事のデータをやりとりすることがあって、便利だなと思う一方で、やはり会う、実際に行ってみるって情報量が違うなあと思うことでした。

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横浜へ行ったついでに、「放送ライブラリー」へ足を伸ばしました。こちらも長年行かなくちゃ…行かなくちゃと思いつつも行けなかったところ。横浜らしい、時代を感じる建物の中にあります。

1992年のNHKスペシャル「あなたの声がききたい」を視聴。26年前の放映。脳にダメージを受け、意識が無くなった方の看護記録ドキュメンタリーで、札幌の麻布脳神経外科での、意識障害の患者さんへの看護方法を映像に残したものです。当時は大変な反響があった放送だと聞いています。看護士ではなく、「看護婦」と呼ぶところに時代を感じました。

こちらの病院の看護プログラムでは、残存機能の確認(冷感や温感、反射、味覚など)を調べたり、寝たきりにしないことを基本に、お風呂に入れて身体を柔らかくする・疲れさせる、状態にあわせて、食事や飲み物を口からとる、マット運動などを取り入れていました。看護師さんの数が多いことが、このような介護を実現できるということです。

私の父も、事故で意識障害の状態になりました。再放送を見たのだと思いますが、この番組を見て、母が麻布脳神経外科へ飛んで行ったのを覚えています。看護教室を開催していて、日本中から、たくさんの方がいらっしゃっていました。

そのときに知り合った麻布病院の元看護士さん”シロさん”に、数年前、母が会いに行きたいというので付き添いました。麻布で知り合った、同じような家族を持つ方もいっしょです。「もう麻布では看護教室はやっていない」というお話でしたね…。その看護教室は、同じ境遇の人たちのつながりを作るという、副産物的な意味を持っていたように感じました。

その後、シロさんが亡くなったという報を聞いて、しばし呆然…。

一度、見ておかないといけないと思いつつ、遅くなってしまいました。やっと行けたなという思いです。